大正ロマン館

当社が分譲中の丹波篠山「美山台」から、お車で約20分(16km)ほどのところにある「大正ロマン館」。1923年(大正12年)から1992年(平成4年)まで篠山町役場として使われていました。平成5年からは丹波篠山の観光拠点「大正ロマン館」としてオープンしています。館内には丹波篠山の特産品が味わえるレストランやテイクアウト専門ブース、売店などがあります。

建物のコーナーが正面玄関ですが、その左右にも入口が配置されており、三方を覆う庇が印象的です。意匠というより風雨対策のための構造かもしれません。

入母屋に丸みのある玄関屋根が複雑に重なり合う屋根形状、屋根の上には望楼(火の見櫓)、ハーフティンバーの外壁、玄関周りの切石など…装飾性に豊んだ外観は往時の庁舎らしい風格を備えています。この建物は同町にあった陸軍歩兵第70連隊の兵舎(明治41年建築)の意匠を模したといわれています。赤煉瓦の腰台などにその形跡が見受けられます。

 

 

 

内部も、天井近くまでの大きな開口、上げ下げ式窓、斜めに格子組みされた天井など、古き良き大正モダニズムの薫りにあふれています。 設計は酒井己之助、施工は大沼丑之助という人物だと言われています。地理的に近い京都の影響を受け、城下町として栄えた篠山の、当時の洗練された文化が窺えます。別荘建築にも応用できそうな意匠や設計のヒントが詰まった建物と言えます。※写真はすべて篠山市商工観光課様よりご提供頂いたものです。